英検準1級の二次試験|ナレーションでつまずく人の特徴と対策

「4コマのイラストを前にすると、何から話せばいいかわからなくなる」「2分間がとても長く感じる」。英検準1級の二次試験では、ナレーションでつまずく人が少なくありません。

この記事では、準1級の二次試験の流れを確認したうえで、ナレーションでつまずく人の特徴と、自分でできる練習方法を解説します。

準1級の二次試験の流れ

日本英語検定協会が公開している準1級の二次試験(約8分)の流れは、次のとおりです。

  1. 入室、氏名・級の確認と簡単な質問(自由会話)
  2. 指示文と4コマのイラストが印刷された「問題カード」を受け取る
  3. ナレーションの考慮時間(1分間):指示文を黙読し、内容を考える
  4. ナレーション(2分間):カードに印刷された言い出し部分を必ず使って話し始める。2分を超えると途中でも中止される
  5. Q&A(No.1〜No.4):No.1はイラストに関連した質問、No.2・No.3はカードのトピックに関連した質問、No.4はトピックにやや関連した社会性のある質問。2024年度から、No.4には話題導入文が加わりました

評価は、ナレーション、応答の内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度などの観点で行われます。

ナレーションでつまずく人の特徴

  • 1コマ目に時間をかけすぎる:細かい描写を続けるうちに時間が足りなくなり、3・4コマ目が短くなります。
  • 時制が揺れる:過去形で始めたのに、途中から現在形になってしまいます。
  • コマとコマのつながりがない:各コマを別々に説明し、出来事の流れが伝わりません。
  • 吹き出しをそのまま読んでいる:セリフや考えを、話の中に組み込めていません。
  • 沈黙や言い直しが多い:正確な単語を探して止まってしまいます。

例で考える(説明用に作成した場面)

次のような4コマを想定します。英検の過去問ではなく、この記事のために作成した場面です。

  • 1コマ目:夫婦が家で、町が出している「地域の清掃ボランティア募集」のチラシを見ている
  • 2コマ目:週末、2人が公園でごみを拾っている。ほかにも住民が参加している
  • 3コマ目:数週間後、公園がきれいになり、子どもたちが遊んでいる
  • 4コマ目:妻が、公園のごみ箱がいっぱいになっているのを見て、困った顔をしている

よくある失敗例

改善前

One day, a couple was looking at a flyer. The flyer says “Volunteers wanted.” There is a park. They pick up trash. Many people. The park is clean. Children are playing. The wife is worried.

時制が過去形と現在形の間で揺れ、文が短く途切れています。また、コマとコマの間の時間の流れや、4コマ目で妻がなぜ困っているのかが伝わりません。

改善例と改善理由

改善後

One day, a couple was looking at a flyer from the town. It said that the town was looking for volunteers to clean a local park, and the husband suggested that they join. That weekend, they went to the park and picked up trash together with many other residents. A few weeks later, the park looked much cleaner, and children were enjoying playing there. However, the wife noticed that the trash bins were already overflowing. She was worried that the park would soon become dirty again.

改善した点は次のとおりです。

  • 過去形で統一している:話全体を過去の出来事として語っています。
  • 時間の表現でコマをつないでいる:That weekend、A few weeks later などで、出来事の順序がはっきりします。カードのコマの間に時間を示す表現がある場合は、それを使いましょう。
  • チラシの文字やセリフを間接話法で組み込んでいる:It said that…、She was worried that… の形で、話の流れの中に入れています。
  • 4コマ目の状況と気持ちを説明している:何が起きて、人物がどう感じているかを伝えています。

自分でできる練習方法

  1. 1分間で「各コマ1行」のメモを頭の中で作る:本番はメモを取れないため、練習の段階から各コマの要点を1つに絞る習慣をつけます。
  2. 各コマ2〜3文を目安に話す:1コマに時間をかけすぎないよう、配分を体で覚えます。
  3. 2分のタイマーで録音する:時間内に4コマ目まで話し終えられるかを確認します。
  4. 録音を聞いて、3つの点を書き出す:①触れなかったコマや情報、②沈黙した場所、③言い直した場所。どこで止まりやすいかが見えてきます。
  5. 同じ問題でもう一度録音する:1回目と比べて、時制や時間の表現が改善したかを確認します。

自己評価では判断しにくい点

  • 発音や強勢が、聞き手にとってわかりやすいか
  • 使った語彙や文法が、正確かつ自然か
  • 情報量が十分か、話の流れが聞き手に伝わっているか

録音を自分で聞くだけでは、特に発音と語法の問題に気づきにくいものです。ライティングの対策は「英検準1級の要約問題の書き方」「英検準1級のライティング採点基準」もあわせてご覧ください。

ナレーションの録音を、複数の観点から診断します

英検スピーキング精密診断の録音診断では、準1級のナレーション(1回答2分30秒以内)を、内容・構成、語彙・文法、発音・流暢さの観点から分析します。日程調整は不要です。質疑応答まで確認したい方は、Zoom模試(5,500円)もご利用いただけます。

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参考:準1級の試験内容・二次試験の受け方(日本英語検定協会)/2024年度 問題形式リニューアル(日本英語検定協会)。例の場面と英文は説明用に作成したもので、英検の過去問ではありません。